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2013年03月17日

回想録 ~南アルプス縦走(最終話)~

南アルプスの最高峰 北岳 標高3192m
日本で2番目に高い山

両俣小屋の標高は2000m程。

ここから北岳山頂を目指す。

丸太の橋あり、川の中を渡る徒渉あり、鎖場あり、
鉄梯子あり ・・・ そして手をつくくらいの急な登り坂
難所の連続!!!

無我夢中だったので記憶も断片的。。。
その時の様子は登山手記で




どうやら北岳頂上までは、苦しかったにもかかわらず
水も我慢出来、自分はバテずに登ったようだ。

どうりで北岳山頂での記念撮影は満面の笑み^^




北岳の次は日本で4番目の間ノ岳(標高 3189m)を目指す。




見た目ではそれほどアップダウンはなさそう。
だけど、、、、北岳の登りで力を使い果たしてしまい
ここからの道程はバテバテ~(*_*)

全ての体力を使い果たした後って、
寝ても体力が回復するわけでもなく
翌日は最後の3000m級の山である塩見岳を目指す。


もうこの日は朝からバテバテ。。。
またまた、怒鳴られてバテたことしか記憶にないので
その時の様子は登山手記で




ただ、塩見岳の山頂で撮った写真が1枚




同僚はさすがに作り笑顔の出来る人も減ってきた。。。
上級生はなんてタフなんだ!と思った。

鬼軍曹! あなたってほんとに人間???


疲れきった体に、停滞日はありがたい!


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


停滞日も終わり、いよいよ縦走も終盤。

停滞地の三伏峠から荒川三山へ向う道は
いきなりの急登!




もうここからはいつも富士山が見える。
富士山がとてもきれい*'☆.:*:'☆':*:


もうこのあたりの山々はマイナーな山。
登っているのは同じ格好したパーティばかり。
ザックから想像すると、同じワンゲルだろうなぁ。。。




我々の前に2組のパーティーがいる。
なんだか心強い気持ちになった。



そして荒川の一つ目の山頂へ




そして二つ目の山頂へ向けて
足場の悪い道をひたすら歩く。



荒川の最後の山頂で記念撮影
もうこの時には、体重が削げ落ち
みんな目が腫れている。。。




この記録に登場する森下は一番右
左は自分です・・・^^;

若いなぁ。。。 って当たり前か・・・^^;


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

さて、縦走もいよいよ最終日
最終日の宿泊地は水場がない!

コップ一杯の水をスプーンですくってすすって飲んだ。
こうすることで1Lくらい飲んだ気持ちになれるから・・・

いよいよ最後の難所転付峠を目指して出発

水がない!というのは大変なことで
人間、水ほしさになんでもする、何でも出来るって実感した。

ちょうど昼食は、二軒小屋で簡易トイレが併設されていた。

 トイレ行ってきまーす!

と言ってトイレに入ったら・・・・
なんとそのトイレは水が流れるトイレ

流れるその水を手にすくって飲んだ!!!
ばい菌が入ってろうが、再利用水だろうがおかまいなし!
うまかった!!!


二軒小屋から転付峠まで標高差500m程。
途中休憩なしで登る。

同僚全員バテバテ。。。
上級生の怒鳴る声が響き渡る。
しんどく辛いのはみな同じ。

ここでもまた森下が離れる。

転付峠についた時には、全員フラフラ~



最後の記念撮影でも・・・
とても笑顔なんて出来るわけがない!
立つことも出来ない同僚。
先輩の手助けを得て立つことがやっとの自分




この時の登山手記もめちゃくちゃ




転付峠からの下りは、○○ピッチで
走ってるのと同じ!
驚異のラストスパート!

これが登山???
なんでこんなしんどい思いをしないといけないのか
納得出来ない状態で縦走を終えた!


南アルプス全山縦走・・・


今度登る機会があれば、楽しく登ってみたい。

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自分の振返りの長いblogを読んでいただいて
ありがとうございました!












  


Posted by タイム at 01:18Comments(14)南アルプス縦走

2013年03月16日

回想録 ~南アルプス縦走(3話)~

やっと初の停滞日。




宿泊地と言っても、今のようにキャンプ施設が
設備されてるわけでもなく、水場に近い平地を探して
テントを設営する。
だからこんなガレ場でのテント設営はまだましな方。

停滞日は休養の日で、各自好きなことしてOK。

ひたすら寝る人、
少量の水で身体洗う人、
道具の修理をする人・・・・

ただ、ここまでの道程を振返ると
登ってきた山々は全て2000m級ばかり。
3000m級の山は登ってないだなぁ。。。

明日からがほんとの勝負!
がんばらなきゃ!!!


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


停滞日も終わり、いよいよ出発

宿泊地で出逢ったワンちゃん!
我々を先導するように、ここ数日行動を共にしている。







ただ寂しいかな。。。
行動を共にするにつれ情がわいてしまう。
つらいけどワンちゃんとはここでお別れ!
最後に抱擁し、別れの挨拶を済ませた(ノД`。)


さあ、ここからは3000m級の山々が続く
気合入れなきゃ!!!
まずは仙丈ヶ岳を攻める!


(停滞場所から撮った仙丈ヶ岳)


下から見上げると、ただただ登りのみ!
これはきついやろーなぁ。。。

しばらくは見晴らしの悪い林の中を懐中電灯照らして歩く。
声を出しながら一歩ずつ。一歩ずつ。
停滞日で休養したおかげで、森下もちゃんと付いてる。

ある程度高度をかせいだところで、ご来光を迎える。



う~っとり(´∇`)
雲海が海に見えてしまい、このまま泳げそうな感覚になった。
危ない! 危ない!^^;

太陽の光をいっぱい浴びエネルギー満タン!

ウルトラマン世代なので、太陽の光を思い切り受けると
そのままエネルギーが充填されると信じきってる自分。


しばらく歩いて、また見晴らしのいいところで休憩


(鬼軍曹が隠し撮り)

ここからの眺めは富士山まで見える最高の景色。
いつもより多めに休憩をとってくれた鬼軍曹に感謝!

と 感謝してたら・・・

鬼軍曹いわく

 「ここから休憩なしで一気に山頂まで行くぞ!
  声出せよ! 声!」


この言葉、、、 我々同僚も「山頂まですぐそこやん!」
と思って軽い気持ちで聞いてうなずいた。

しかし・・・・
鬼軍曹の言った言葉に上級生に火がついた!

 「はよ、歩かんかい!」
 「声小さいねん!」
 「もっとピッチあげろ!」


ちょっとでも前と距離があけば、容赦なく
上級生のキックが足のかかとめがけて飛んでくる!

ペースがめっちゃ早い!
これ・・・登山するスピードじゃない!!!
重いザックを背負ったまま、半分駆け足に近い状態。
そして登りばかり・・・

これがこの大学で有名な○○ピッチ! ○○魂!

ここが体育会と同好会の違い。
徹底的に体力を絞り取られた。

もう足が動かない状態で
ようやく初の3000m級の仙丈ヶ岳の山頂に立つ!




山頂には軽装備で登ってきた人がいっぱい!
声を出しながら登ってきた我々を冷ややかな目線で見る。

しかも写真撮影の時

 「みんな笑えー!」

の大声の一言で他の登山客も振り向く。
はずい。。。。。

ただ、、、 同僚で作り笑いをしたのは中田と沈と上田の私の4人のみ
森下、内藤の2人はもう作り笑いも出来ないほどバテていた。。。

 水、水が飲みたい。。。。


そしてここからの鬼軍曹の一言に唖然!

 「予定を変更してこのまま両俣小屋まで下りんぞ!」 

 え~~~~~~~~~!
 両俣小屋までは、1000m以上も下る
 こんなバテバテ状態で、こんなんあり???!!!


上級生も同僚も鬼軍曹に逆らう人はいない。
前に進むしかないんだから・・・
もうどうなってもいい!!!

・・・・・・・

気づいたら両俣小屋にいた。
声は出ていたけど、意識朦朧状態で下りきったようだ。


ここで鬼軍曹が最大級のアメを出す。

 「水フリーや。飲みたいやつは飲んでええ!」

 ワーイ! ワーイ! ヾ(*⌒∇⌒)八(⌒∇⌒*)ツ




同僚みんな水ほしさに、食器で飲む者、鍋で飲む者・・・
だけどそれだけでは足らず、みんなが出た行動は・・・

川に頭ごと突っ込んで、そのままゴクゴク!
水のありがたさ! 水のおいしさ! 水の貴重さ!
改めて思い知った。。。


明日は南アルプスの最高峰、北岳を目指す。

壮絶な地獄が待っているとは誰も知らず
水が飲めることを感謝して眠りにつく。


つづく
  


Posted by タイム at 10:55Comments(6)南アルプス縦走

2013年03月15日

回想録 ~南アルプス縦走(2話)~

1話では南アルプスの縦走図を載せたけど
本棚の引き出しから当時の「登山手記」が見つかったので
より詳しい登山行程を!




赤字で書いている時間は、登山の標準コースタイム。

でも、、、 みんな20kg~30kgのザックを担いでるので
とても標準コースタイムで歩くのは無理!

同僚の誰もがそう思ってた!


ところがいざ出発してから・・・・

 ~ 登山手記から抜粋 ~


(字が汚いのは我慢して下され~^^;)


朝2時起きで4時出発。
1時間歩いて10分休憩の繰り返し。

縦走初日から「バテた!」の文字の繰り返し。。。
自分もバテてるけど、同僚の森下がバテバテで歩けない状態。
それでもみんなで声をだし励ましたが、
歩いたり止まったりの繰り返し。
ついにリーダが我慢出来ず、森下を切り離した!

宿泊地に着くまで水はご法度!

リーダから

 「後、1ピッチで宿泊地や!」

 ・・・ やったー! 水が飲める~ ・・・

水が飲みたい一心でみんな頑張って最初の宿泊地到着。


まだまだ序の口。
これから3000m級の山を次々と登ることを考えたら
この最初のバテぶりは正直不安いっぱいであった。


翌日・・・ コースを見ると鳳凰三山を通過する。




鳳凰三山通過中
富士山をバックに記念写真!

ザックが重過ぎるんですけど・・・


唯一楽しみにしていた地蔵岳のオベリスク*'☆.:*:'☆':*:




いまからあの尖がった岩を目指します!

ヒーハーヒーハー言いながら到着~♪





めっちゃデカイ!
自然が作り出した芸術的な岩。
これにはめっちゃ感動!!!




こういう景色を見ると、疲れもふっとびますね~(^^)

常識ならば・・・・・・・

でも、この時の登山手記はあいかわらずバテた!の文字




そりゃーそーだ!
重いザックを背負ってるのに定められたコースタイムを
短縮させようとするリーダ!

カリスマ鬼軍曹そのもの!

・・・・・・・(-_-;


やっと宿泊地に到着!
さっさと手分けしてテント設営。

そうそう、テントは三角テントですが
5分で組み立てれるよう、毎日毎日特訓させられてました!

見えにくいですが、後ろに写ってる黄色いのが三角テント
そして、写ってるメンバーは我ら同僚6人衆(^^)v




ちなみに私はこの時熱があったので、黄色のヤッケを着ています。
熱があっても、写真撮る時は

 「みんな笑えー!」   の言葉が・・・(>_<)

こっちはしんどいねんで!!!

でも後2日歩けば停滞日ってことを考えると
気力が沸いてくる。


ここからは最初の難所アサヨ峰に向ってGO-!




アップダウンの激しいコースが続く。
う~ん、、、 登山手記見てたら
福岡工大のワンゲルと勝負してる・・・




負けず嫌いの鬼軍曹リーダ
怒鳴る、怒鳴る。。。

怒鳴りながらも停滞日前日。
この日は重い荷物は宿泊地に置いて
サブザックで甲斐駒ケ岳のピストン!

沢から一気に山頂を目指します!

ザックが軽いから楽勝~楽勝~(^O^)

で、甲斐駒ケ岳山頂で記念写真




やっぱり暑い時は麦わら帽が一番ですなぁ~♪
ちなみに・・・この岩の後ろは切り立った垂直な崖です!
何かにつかまってないと落ちそうだった。

ここからは、甲斐駒ケ岳に付随している麻利支点に向ってGO-




アップダウンが激しいけど、ザックが軽いって
こんなに楽だったとは・・・って実感♪

麻利支点では全員で記念写真




ちなみにリーダの鬼軍曹は前列右に写ってる人
筋肉がゴリラ、体力は無尽蔵。
もう我々とは体格が違います。

アメとムチを使い分けられながらようやく停滞の場所へ


つづく  


Posted by タイム at 00:29Comments(10)南アルプス縦走

2013年03月13日

回想録 ~南アルプス縦走(1話)~

写真が色褪せる前に・・・
記憶が薄れる前に・・・
頭が薄くなる前に・・・ (゚^゚)☆\(-_-;)

記録として残しておこうと思ったタイムです。


さてさて時はまだ10代の頃
入学してすぐに優しそうな上級生が

 「山はいいぞ! 楽しいぞ!
  山頂に立ったら全てが見渡せ
  気持ちいいぞ!」


 「山男にならんか?」

と強引な勧誘に負けてしまい入部


入部すると優しかった上級生達が一変!
毎日がランニング、うさぎ跳び、腕立て、山走り・・・

これ・・・トレーニングじゃなくしごきなんですけど・・・^^;

しかも訓練と称して、20kgの砂袋を2個もザックに入れられ
六甲山を声を出しながら歩かされる。

雨に慣れるため、日本一雨の多い大峰山での訓練。

そんな辛い訓練も、すべてはこのため。


  「南アルプス全山縦走


OBを集めて発表会があり、
主将が

 「このメンバーを2パーティに分け
  北からと南から南アルプス全山制覇します!」


 「Aパーティのメンバーは・・・○○・・・」 ~自分はAパーティか・・・~


何気に聞いてたら、同僚から

 「Aパーティは沢に2回も下りるんやど!」

最初 ??? と思ったけど、説明を聞いて納得!

沢に下りるってことは、3000m級の山から一気に
標高の低いところまで下りて、また3000m級の
山に登らなあかん!
これをスタート地点から数えたら3回も登る!
わかりやすく言えば、富士山に3回登るようなもの。

え~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!! 凹○ドテッ


Aパーティのコースはこれ




3週間も山に入りっぱなし。
食料は事前に数箇所に歩荷して隠してるとのことであった。

パーティリーダから役割を伝えられる。

 「気象班、○○・・・ タイムキーパ、○○・・・」

え? 気象班はわかるけど、タイムキーパって何?

OBの前で聞けるような雰囲気じゃないので
山に詳しい同僚に聞いたら・・・

 朝2時前に起きて、みんなを起こす役目!
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

な、なにそれ~?
朝の2時前に起きるって・・・(-_-;)

この時はまだタイムキーパは辛い!って印象しかなかったけど
その後、私のハンドル名が「タイムキーパ」になったのは
偶然ではなく必然的でした!

今では、真ん中でちょんぎって「タイム」にしてます。



そんな話はこっちに置いといて・・・ 本題へ


そんなこんなで、夜行列車に揺られ、バスに乗って
南アルプスの玄関口の夜叉神峠に到着。


さあ! 気合入れて登るぞー!
と同時に、先輩の怒鳴り声が聞こえる

 「声出せ! 声ー!」 

「腹から声だせー!」

・・・・・・・・・・・・

 「よっしゃ!ここでダウンや!
  記念写真撮るぞ!
  みんな笑えー!」




(夜叉神峠での写真)



これから先、地獄のロードが待ってるとは
誰もが思ってもいなかった。


つづく  


Posted by タイム at 00:05Comments(18)南アルプス縦走